日本パーソナリティ心理学会経常的研究交流委員会・
日本質的心理学会研究交流委員会共同企画
9月22日 15:00〜16:30           A118教室

対談


M−GTAの手法とその応用
:M−GTAはパーソナリティをどのように捉えるのか


対談者:木下康仁(立教大学:非会員)
尾見康博(山梨大学)
司会者:川野健治(国立神経・精神センター精神保健研究所)

<企画主旨>
 現在のパーソナリティ研究においては,質問紙法を用いた研究が盛んに行われている。他方で,特に,看護学や社会学の分野を中心に質的研究法の有効性が指摘され,昨年には,質的心理学会も設立された。そこで,本企画では,質的心理学会との共同企画として,質的研究法のひとつである,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)の提唱者である木下康仁氏と,本学会とともに質的心理学会の会員である尾見康博氏の対談を通じて,M-GTAをパーソナリティ研究に応用する可能性について議論を行う。

<対談要旨>
 グラウンデッド・セオリー・アプローチ(Grounded Theory Approach: GTA)は,質的データの分析法として,心理学及び隣接諸分野で近年脚光を浴びています。この対談では,M-GTAを提唱された木下康仁氏(立教大学)をお招きし,M-GTAについて簡単にご紹介いただきます。その上で,GTAやM-GTAがパーソナリティ研究にどのように適用できるのかを考えてみます。また,適用可能性の議論を通じて,パーソナリティ研究の現状がどのように見えてくるか,についても論じられればと思います。
 さらに,すでにGTAが普及している分野においてGTA登場前後で何が変化したのかについて,そして,GTAが(潜在的に)もっている人間観などといったことについて議論できればと思っています。
 ただし,「対談」という形式をとる以上,できる限り,その場の即興性を重視したいとも思っていますので,かならずしも上述の通りにならないかもしれません。
 後半でフロアとの質疑応答の時間を用意する予定ですが,GTAに関するおおざっぱなところでの理解はあるという前提で議論できると幸いです。(文責:尾見康博)

<GTAに関する文献>
木下康仁 1999 グラウンデッド・セオリー・アプローチ 弘文堂
木下康仁 2003 グラウンデッド・セオリー・アプローチの実践 弘文堂


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