自著を語る

 

●佐藤達哉・溝口元編『通史 日本の心理学』
(価格4,500円 北大路書房 1997年11月刊 )

 明治以来のわが国の心理学の歩みを5部にわけて概観した書である。
 性格に関する話題としては,明治末期にわが国で最初に「個性」が冠された書の紹介
(第1部),大正時代に導入された心理検査や精神分析・森田療法などと心理学の関係
(第2部),現代の血液型ブームの知的ルーツである「血液型気質相関説」とその論争
(第3部)などがあげられる。また第5部には,心理学的な研究における統計手法の変 遷がまとめられている。
 5部仕立ての目次は下記のようであり,1〜4部は,明治,大正,昭和戦前期,昭和 戦後期にそれぞれ対応している。第5部は,私たちが「心理学論」と呼んでいる内容で ,心理学をとりまく内的外的システムからわが国の心理学の進展を記述しているもので ある(佐藤達哉)。

(目次)
1部 欧米の心理学の導入と受容
2部 心理学研究の自立と展開
3部 戦時期の心理学−変容と混乱
4部 現代の心理学−量的拡大と専門分化
5部 方法論と評価システムからみた心理学

 なお,本の体裁やより詳しい目次は下記のアドレスをご参照ください。
  http://133.52.71.16/ads/sato/rireki/psh/tobira.html
   

 
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