自著を語る

 

名張淑子・名張恵那共著

子どもの絵でわかる!できる!

『マナ式描画の心理解析法』Vol.1 子どもの描画編

  

明窓出版、B5版・並製・114ページ、定価2,310円(税込み)


 子どもたちは今、何を考え、行動しようとしているのか。多発する事件の中で、大人たちは戸惑い続けています。
 一方で、子どもたちもまた、与えられた環境を絶対的な「居場所」として受け入れるための努力をしています。与えられた枠組みの中で子どもは甘え、喜び、または怒り、嫉妬し、抵抗しながら、時には不当な苦難もありますが、それらを含め、適応することを学習しているのです。
 これら心の内側が描画の中に映し出されることが確認されています。作画内に表出する色や形には高い符号性が見られ、これらを整理、図式化することで一定の解析基準を明確にし、独自の実施法や解析法を提案し、教示書として一冊の本にまとめました。
 突然起こるかに見える激しい情動や類似行動が必ずしも同一心象であるとはいえず、その原因を知ることは重大な示唆を残すものと考えられます。特に積極的な適応不安による表現は描画だけではなく、問題行動として表れることも多く、対応がしやすいのですが、内向する「おとなしい」または「よい子」として見逃されているものがあるため、注意を要します。これら個々の心の変化に「気付く」ことにより、予防的措置が可能となることやカウンセリングの適合性を視覚的に確認することで対応への手がかりともなります。
 この手法は関連する各種描画療法のほか、コラージュや箱庭療法など、表現対称がテーマとする色や個別のモチーフ、分布量により解析への示唆を与え、実践的手法としての応用ができます。

【目 次】
発刊にあたり
はじめに
1.共通色と治癒効果
 1-1 光と陰
 1-2 光と色
 1-3 色と波動
 1-4 色と生理
 1-5 色の基本的知識
 1-6 記憶色
 1-7 色による連想
 1-8 単色の持つ意味
 1-9 配色による心象変化
 1-10 描画の中で色が意味するもの
2.マナ式描画解析法 (描画編)
 2-1 描画テストの歴史的背景と教示法
 2-2 描画の基礎知識、モチーフの意味合い
 2-3 ケーススタディー
最後に
巻末 MANA式描画解析パターン集

 
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