第5回大会を振り返って

青木孝悦

 多くの大学では11月の初めに大学祭が開催される。性格心理学会第5回大会に関して初めて準備委員会を開いたのは大会前年の大学祭の最中だったと記憶している。まず入手し得る限りの情報から9月中に開催される心理学関連の大会をカレンダーに入れ,開催期日を決めるのが最初の仕事だった。

 大会には第1回目から参加していたのでどういう準備が必要になるのか見当はついていたが、実際に動き出すと次から次ぎへとやることが増えてきた。期日がほぼ決まったので教務の方へ教室の使用をとどけに行くと文学部で管理している部屋、教育学部で管理している所、普通教育で管理している所と全てを回り使用許可をとらなけれはならない。さらに夏休み中なので使用したH号館は鍵がかかっており、事務が6時頃迄しかいないので鍵管理をどうするかが問題となった。11月中に文学部棟で開催する予定で部屋割迄していたが、開催年の3月になって法経の集中講義がカリキュラムで決まっているので使えないことがわかり,急遽あわただしい変更になった理由による。

 第1号通信、第2号通信、プログラムを作り上げ発送一段落したが、次は飲物、立て看、道案内立て看などの準備、冷蔵庫や湯沸かしポットなどはあとの利用を考え調達したが、立て看、ポスター発表の板などそれ迄封筒や印刷を依頼していた大学生協に頼みに行ったが単価が高くて断念、手づくりで行くことになる。並行して立て看の許可を本部施設課第2係に構内図に位置を示し許可をとる。

 いよいよ大会の前日7月に3、4年生に大会の手伝いが可能な人を登録してもらっていたので電話とファックスで時間を指示して集まってもらう。約25名、驚いたことはこの5回大会用の運営マニュアルまで完成していることだった。会場の目的別設定を終え数名が大学近くに宿泊、翌日に備えた。

 9月19日9時30分から口頭発表とポスターから始まり,招待講演として千葉大学宮埜寿夫先生に「最丈推定によるクラスター分析」のタイトルで新しい考えによるクラスター分析法を、よく20日は特別講演として国際基督教大学の藤永保先生の「人格の発達と社会化」を話して頂き昔懐しい心理学教室の実像や人格心理学で考えなけれはならない事など多くの示唆を得ることができた。シンポジュームは企画者東北福祉大学の堀毛一也先生による「状況研究の諸相と性格心理学」であったがラウンドテーブルと共に大変好評を頂いた。

 参加者は正会員、臨時会員、学生会員を含め128名で大会運営に参加した約25名を加えると今迄とほぼ同じ規模で開催されたと考えられる。大会終了後片付け中に雨が降り出し、翌21日からの大型の台風の影響を受け、22日には電車が止まってしまう事態になったが,19日、20日を選んだ大会は偶然にも幸運であった。



学会の活動のページをご覧ください。


Homeへ戻る 前のページへ戻る