会 員 だ よ り
城西大学女子短期大学部 藤田主一
会員の皆さま,お元気でご活躍のことと存じます。第8回大会(育
英短期大学:手島茂樹委員長)が盛会に終了しほっとしておりまし
たら,第9回大会(愛知学院大学:二宮克美委員長)からの第1号
通信が届き,また年間の学会参加スケジュールを考えなければいけ
ない季節となりました。今年は発表したいものだ,いやもう1年じ
っくり検討すべきだと,自分の中では偉そうに葛藤しています。世
には「学会症」というものがあるのでしょうか。研究発表を毎年続
けなくてはいられない一種の依存症です。
本学会は性格研究のパイオニアとして学界に登場し,今日まで多
くの若手研究者を育て,老師(?)研究者の存在感を高めてきまし
た。すでに,学会は成長期から安定期に入ったものと思われます。
安定期をいかに乗り越え,さらに飛躍期に結びつけるかが次大会の
使命かもしれません。
もう一言。機関誌編集委員を仰せつかり,僭越ながら会員諸先生
の投稿論文を査読させていただいております。思っていた以上に編
集委員長からの依頼があり,こんな浅学な自分にどうしてと思う反
面,ありがたいことだと喜んでいます。投稿論文は,投稿者の責任
においてそのままの形で掲載すべきだという議論もありますが,や
はり編集の機能がある以上,高水準で知見多き内容,そして何より
も分かりやすい文章構成を求める編集作業が必要です。失礼ながら,
その分野の初学者に難解な表現を敢えて取り入れ,勝ち誇ってはいないでしょうか。議論が堂々巡りしてはいないでしょうか。最初に
結論があり,そこへ無理に結びつけようと苦労しているのではない
でしょうか。平易な記述が低水準ではないと思っています。これか
ら投稿をお考えの諸先生,どうぞ得られた新理論を,私でも一読し
て理解できるような文章でお願いします。
一会員の身にもかかわらず,随分なことを申し上げてしまいまし
た。性格心理学会の安定期から飛躍に向けて,少しでもお役にたて
ましたら幸いです。
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