各委員会から


「性格心理学研究」機関誌編集委員会だより


機関誌編集委員長 
杉山憲司(東洋大学)



 「性格心理学研究」は9巻1号が2000年9月に発行されました。現在、9巻2号の発行準備が進んでいます。編集委員会委員長は黒沢香(千葉大学)の後を、杉山憲司(東洋大学)が引き継ぎ、副委員長の下斗米淳(専修大学)以下、常任編集委員16名、編集委員23名の総勢40名体制で査読審査と編集作業を進めています。当面は、投稿・審査手続きや編集マニュアルを整備していただいた前編集委員長の路線を引き継ぎ、当面は、年2号体制を堅持して行きたいと思います。また、年2号とは別に、今後は企画特集号を組むなどの提案がなされています。それには、安定した論文投稿が前提となります。会員の皆様には、ふるって投稿下さいますようお願いいたします。


「性格心理学研究」9巻2号の編集状況
  現在、論文11本が入稿され、初稿校正中です。この他に、間に合えば、資料論文が1本増える可能性があります。どのようなタイトルの論文かといいますと、【原著論文】「青年期の愛着関係と就学前の母子関係−内的作業モデル尺度作成の試み−(酒井厚:早稲田大学大学院人間科学研究科)」、「罪悪感、羞恥心と性格特性の関係(有光興記:関西学院大学大学院文学研究科)」、「児童の内省による同画探索検査(MFFT)の遂行分析(宮川充司:椙山女学園大学)」、「韓国の高校生における無気力と進学動機の不明確性との関係(李相蘭:東京大学教育学研究科)」、【資料論文】「ランダム系列生成行動における注意的側面の検討(佐田吉隆:岡山大学自然科学研究科)」、【ショートレポート】「日本語版PANASの作成(佐藤徳:日本学術振興会、安田朝子:早稲田大学文学部)」、「対人ストレスコーピングと Big Five との関連性について(加藤司:関西学院大学)」、「対人不安における自己提示欲求について−賞賛獲得欲求と拒否回避欲求との比較から−(佐々木淳:東京大学大学院総合文化研究科、菅原健介:聖心女子大学大学文学部、丹野義彦:東京大学大学院総合文化研究科)」、「神経症的不登校におけるストレス体験とソーシャルサポート(菊島勝也:愛知教育大学)」、「事象関連電位(P3MM)の馴化と内向/外向性(内藤まゆみ:お茶の水女子大学大学院人間文化研究科・日本学術振興会、坂元章:お茶の水女子大学大学院人間文化研究科、馬場美英:かなまち慈友クリニック、坂元桂:日本学術振興会、春日こう:帝京大学文学部)」、「対人ストレス過程における帰属とコーピング(加藤司:関西学院大学)」が掲載予定です。

論文の投稿・審査状況
  前委員長から引き継いだ昨年の11月30日以後、原著論文3本、資料論文1本、ショートレポート5本の投稿がありました。審査が継続されている論文と併せて、2月20日現在で、原著論文10本、資料論文1本、ショートレポート9本の合計20本が審査中です。採択された論文は未だ1本もありませが、若干の修正をすれば採択投票にかけられる、いわゆるB評価の論文が3本あります。しかし、第1次審査で、D評価不採択に決まりそうな論文もあります。このような審査状況ですが、これまでの論文は、ほとんどが投稿から半年ぐらい、早いものでは約2ヶ月で採択されています。次の10巻1号に掲載される論文がもっと必要です。特に、原著論文のご投稿を期待しています。

論文の投稿方法・審査の流れ
  投稿規定は、「性格心理学研究」の裏表紙の編集規定に書かれています。投稿に直接関わる規定としては、7.投稿論文の原稿の書き方は当面、"心理学研究執筆・投稿の手引き"に準拠したものに限る。8.原稿には別に、表題、著者名、所属機関名とそれぞれの英訳、400字程度の和文要約、120〜150語の英文アブストラクト、日本語・英語のキーワードそれぞれ3〜5語をそろえる。ただしショートレポートの原稿には、英文アブストラクトは必要としない。9.原稿は学会事務局宛に4部提出し、そのうち3部は著者名、所属機関名を伏せる。ショートレポートの原稿は3部提出し、そのうち2部は著者名、所属機関名を伏せる。があります。
 審査の流れですが、投稿されますと、事務局で1)受稿日、2)会員であることに確認、3)会費納入状況、を確認した上で、機関誌編集委員長に送られてきます。投稿論文を受け取りますと、委員長は査読をお願いする機関誌編集委員を選び、1)論文審査のお願い(問い合わせ)を致します。そして、引き受けて頂いた機関誌編集委員に、2)論文審査のお願いを致します。ここまでは、論文原稿を郵送する以外はすべてメールでのやり取りです。査読を担当した編集委員は、3週間以内を原則に、1)評価(A、B、C、or D)、2)評価の理由、3)投稿者へのコメントをE-mailで送ってきます。 3人の査読者(ショートレポートは2人)の評価が出そろったところで、査読者の内の常任編集委員に、1)担当委員の委嘱を行います。この後、担当常任編集委員は複数の査読者の評価を一つにまとめた評価を投票にかけ、審議します。審議結果を受けて、担当常任編集委員は名前を出して、採択に向けて、投稿者と論文修正のやり取りをします。この過程は全て、電子メールで行っています。
 以上のように、「性格心理学研究」の投稿審査の特徴は、1)投稿から採択までの迅速性、2)審査の透明性、3)提案・審査の電子化にあると考えています。どうぞ、投稿を頂くと同時に、投稿・審査について質問や意見があれば機関誌編集委員長の杉山までメールでお寄せ下さい。 (sugiyama@hakusrv.toyo.ac.jp)


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