大会リポート


第10回大会会場より、○○をこめて


寺門正顕(日本大学文理学部)

 
 9月22日(土)第10回大会当日の朝、東京都文京区にある東洋大学の会場に着いた私は、大幅な遅刻をしてしまった、と勘違いしていた。会場には10時ちょっと過ぎに到着したにもかかわらず、口頭発表の部屋には既にかなりの会員が着席しており、部屋の前方で空いている席へと進むには、ちょっと気が引けてしまった為でもあった。そのため、10時30分からのレクチャーの開始を待つため、休憩室へと向かったのだが(すぐに休憩室へと向かう悪い癖は、どうも師の背中を見ている内に身に付いてしまったものらしい)、2日間の大会期間を通して感じた印象は、会場が常に盛況であるというこの感じであった。これは大会2日目最後のワークショップにおいても同様で、17時終了時点に多数の参加者が受付前に溢れていたことは、プログラム全体が魅力的なものであったことを裏付けるものではないかと思われる。
 プログラム構成の良さもさることながら、やはり大会の印象は大会スタッフのみなさんの印象で決まるといっても過言ではないと思うが、特に今回はスタッフのかたがたの笑顔と気配りが強く印象に残ったものである。さらには、発表や講演、シンポに聴衆として参加されていたことがその気持ちを強めたことは言うまでもない。
 会場となった東洋大学1、2号館は新しい建物で、綺麗なホテルを思わせる程のもので、特に懇親会の会場となったスカイホールはすばらしいものであった。私は、お酒と食事にばかり目を奪われてしまっていたが、後になって都心高台の16階から眺める夜景を堪能すべきであったと後悔している。
 今回の第10回大会での初の試みは「優秀大会発表賞」の創設であった。受賞者は、お茶の水女子大学の小林久美子先生らと、文京女子大学の大村政男先生であったが、どちらも受賞すべき発表が選ばれた結果であったと思われる。しかしながら、今回の結果は大村先生の発表や配付資料を見るにつけ、(自分自身も含め)若手がもっともっと頑張らねばならないと強く感じたものでもあった(若手への奨励賞といった意味合いにしていただければなあ、と考えるのはあまりにも他力本願に過ぎるだろうか?)。
 とにかく、日本性格心理学会の大会でのこの雰囲気を、今回大会にお見えでなかった先生方にもぜひぜひ味わっていただきたいものである。来年度以降の大会への御出席を切に願って大会からの報告を終わりとしたい。



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