各委員会報告


倫理問題の委員会発足する

研究倫理ガイドライン検討特別小委員会報告

委員長 安藤寿康(慶應義塾大学文学部)

 
 学問のあらゆる領域で、研究者の研究、教育、実践活動の倫理的責任が問われる時代になりました。心理学も例外ではなく、わが国の関連諸学会でも倫理問題についての検討がなされ、綱領や規定、ガイドブックなどが作られつつあります。実際、会員のみなさまも日々の研究・教育活動の中で、研究協力者の方との関係づくりや、研究成果の発表の仕方、他の研究者の成果の利用の仕方などのさまざまな側面で、倫理的な問題に直面し、いったいどうしたらいいだろうと立ち止まって考えたくなる場面に出会うことが多々あると思います。
 このような流れの中で、日本性格心理学会においても本年度より「研究倫理ガイドライン検討特別小委員会」を立ち上げました。発足した現時点での担当委員は以下の通りです。
 安藤寿康(委員長・慶應義塾大学文学部)
 青柳肇 (早稲田大学人間科学部)
 安藤典明(フリーエディター)
 杉森伸吉(東京学芸大学教育学部)
 木島伸彦(慶應義塾大学商学部)
 松岡陽子(早稲田大学大学院人間科学研究科)
 これまでに2001年4月9日、7月26日の2回にわたり委員会を開催し、2年以内にガイドラインを作成することを目指し、研究活動を行うことにしました。またその一環として先日の大会においてワークショップ「研究者と協力者のはざま――研究目的と権利をめぐって」を、経常的研究交流委員会との共催のもとに開催いたしました。このワークショップには、杉森伸吉委員の司会のもと、日本発達心理学会から都筑学先生、日本社会心理学会から南保輔先生、そして本学会からは委員長の安藤寿康がそれぞれ話題提供し、それに松岡陽子委員が指定討論を加えて、特に倫理問題をどう考えるかという基本的な枠組みについて、具体的な事例を考えながら検討を行い、フロアーからも活発な意見が出されました。
 今後はさらなる研究会とともに、日本発達心理学会第13回大会(早稲田大学人間科学部)でのラウンドテーブル企画など、経常的研究交流委員会ともタイアップして、活発な活動を展開していきたいと考えています。会員のみなさまの中で、この問題にご関心をお持ちでしたら、ぜひ私たちの委員会のディスカッションに参加してみませんか(連絡・お問い合わせは安藤寿康まで、お気軽にどうぞ)。


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