ヤング・サイコロジストの集い
-高校生の心理学体験-(報告)

伊坂裕子(佐野国際情報短期大学)

 3月31日(月)午後1時より4時まで、慶応大学三田キャンパスにおいて「ヤング・サイコロジストの集い-高校生の心理学体験」が開催された。

 この集いは、経常的交流委員会が毎年企画している研修会の一環として本年は高校生をターゲットとして企画された。最近の心理学ブームの中で若い世代に広がっている心理学への関心を支え、さらに、マスコミ等に喧伝されている偏ったイメージの心理学ではなく、心理学の正しい理解を促すことをねらいとした。

 学会のニュースレター、日本教育新聞による広報等の他、1月末より東京近郊の85の高校へポスターを送付し、参加者を募集した。募集人数30名に対し、19の高校より93名(男子19名、女子74名)の応募があった。当日のキャンセルを見越し、抽選で42名(男子9名、女子33名)の参加を認めた。当日5名の欠席があり、37名の参加となった。

 当日は集合時刻の12:30前にほとんどの参加者が集合し、期待の高さを窺わせた。日本性格心理学会会長,詫摩武俊先生の挨拶の後、越川房子先生(早稲田大学)より心理学のガイダンスが行われた。参加者は心理学の研究対象と研究方法について約20分の講義を受講した。その後、3班に分かれ、順番に、動物実験見学、コンピュータ体験、心理テストを各30分程、体験した。

 動物実験見学では、動物実験室のさまざまな設備を見学し、慶応大学の渡辺茂先生より各設備を使用した実験の簡単な説明を受けた。また、鳩によるセザンヌとピカソの絵の弁別実験のビデオを見学した。

 コンピュータ体験では、多くの参加者がコンピュータの体験がない中で、安藤寿康先生(慶応大学)の案内で、インターネットで心理学関連のホームページを開いたり、ミューフー・リヤーの錯視や心的回転のプログラムを体験した。

 心理テストでは,篠崎信之先生(早稲田大学)により心理テストの概論の講義を受けた後、各自がTEGに回答、採点し、自分のプロフィールを理解した。

 すべてのプログラムが終了した後、グループごとに意見交換会を持った。各グループに3−4名のスタッフが入り、質問や意見の交換に対処した。

 短い時間に多くのことを盛り込んだが、各先生が時間を守ってくださり,グループごとの時間調整も順調であった。参加者の感想も好評だった。


その時の記録を見たい方はどうぞ

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